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LED照明とは~寿命や2020年問題を知っておこう~

 
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少しずつ会社の事務所やご家庭にも、LEDを使った照明が増えてきています。

また、ホームセンターや電器店へ足を運んでみてもわかりますが、LED照明の取り扱いが増えてきています。

今回は、これから私たちの暮らしに増えていく、LED照明についてお話していきたいと思います。

 

1: LED照明とは

はじめに、LEDについてお話していきます。

(1)LED照明

LEDとは「Light Emitting Diode」の頭文字と取った略語です。

日本語に訳すと「発光ダイオード」ということになります。

発光ダイオードの形状は、発光するための物質と電極を透明の樹脂で覆ったもので、電圧を加えることで光を発するようになっています。

色には

があり、これらを使って照明に役立てています。

LED照明は、このような性質を持つLEDを並べることで光を作ったものと言えるでしょう。

1990年の初め頃から、自動車ランプに利用されはじめ、最近では

  • 家庭の照明
  • 医療用の照明
  • お店の照明
  • 携帯電話
  • アウトドアでも活躍するランタン
  • 工事現場で使うヘッドランプ

などにも活用されています。

 

(2)LEDの歴史

LEDは、私たちの生活に不可欠な明かりの「第四世代」と呼ばれています。

第一世代は「ろうそく」。第二世代は「白熱灯」、なじみのある呼び名にすると「電球」ですね。

第三世代は「放電灯」ですが、この言い方はなじみが薄いと思います。私たちの暮らしの中では「蛍光灯」と言っているものです。

そして第四世代が「LED」ということになります。

LEDは、1962年に存在していましたが、照明としては利用されていませんでした。

その理由は、照明として利用するための「色」が作れていなかったためなのです。

1962年にLEDが登場したときは「赤色」のみでした。続いて「黄色」のLEDが登場し、1985年に「桃色」が登場します。

でも、これではまだ照明としては使えません。パソコンなどの電源ON/OFFを示すインジケーターなどにしか利用することができませんでした。

その後、1993年に「青色」、1995年に「緑色」が登場し、かなり色がそろってきました。

そして最後に、1997年「白色」のLEDが開発されたことで照明としての活用範囲を広げることができたのです。

これらの色の中で、もっとも重要なのが「青色」でして、青色LEDが開発されたことで、白色LEDの開発も進んだという経緯があります。

※光(色)の3原色はR(レッド).G(グリーン),B(ブルー)。この3原色が配合されてその他の色を形成させます。白色はこのRGB(3色)を均等に配合させてつくられる色ということになります。ちなみに黄色はR(赤)とG(緑)の2色を配合することで作ります。青色の高輝度LEDが開発され、日本の日亜化学がこの高輝度の青色LEDの量産化に成功して白色(その他)ができるようになり照明への利用に繋がっていきます。(ノーベル賞受賞)

 

 (3)LED照明の歩み

LED照明は、従来の白熱電球や蛍光灯と比較すると、品質や利用状況にも影響されますが、比較的寿命が長く、電力消費も少なくて済むのがメリットです。

そのため、照明器具としてLEDが登場したときから、将来の照明器具はLEDへ変わっていくと言われていました。

現在では、車のヘッドライトや街灯、信号などは、かなりLED化が進んでいますので、少しずつ置き換わっていることを実感します。

ただ、ご家庭の照明やオフィスの照明に関しては、まだまだ従来の蛍光灯が多いようです。

 

(4)これからのLED

最近の世界的な流れとして「省エネルギー」への意識の高まりがあります。

こうした流れが強くなってくると、消費電力や発熱量の小さいLED照明は、注目されていくことは間違いありません。

その証拠に

  • 誘導灯
  • 施設のトイレ
  • 美術館の照明
  • 植物育成の現場

など、比較的電気の消費量が多い場所では、積極的なLED照明への切り替えが進んでいます。

 

2: LED照明の寿命はどれくらい?

LED照明に興味を持たれた方なら、気になるのが寿命でしょう。

特定非営利活動法人「LED照明推進協議会」が発表している内容によると、LEDランプの寿命は、従来の白熱電球の数十倍、蛍光ランプやHIDランプの数倍の寿命があると言われています。

  • 蛍光ランプの寿命:約6,000時間~12,000時間
  • 白熱ランプの寿命:約1,000時間~2,000時間
  • LEDランプの寿命:約40,000時間

こういった数字があるのですが、いくらLED照明の寿命が長いと申し上げましても、利用環境やLED照明の品質によって影響を受けます。

例えば、LED照明の放熱性が悪いと、寿命は短くなっていきます。そのため、LED照明が全て「長寿命」であるということではなく、確かな品質のLED照明を負担の少ない環境で使うことで、寿命が長くなると考えておきましょう。

インターネットで検索すると「LED照明は10年以上使えます」というようなメッセージを見ることもありますが、残念ながら白色のLEDが開発され、照明として発売されたのが2008年以降。

ということは、2008年に購入し使い始めたLED照明が、やっと12年経過したところなので、本当に10年以上使えているのかという証拠はまだまだ揃っていません。

(LEDチップ自体の寿命は10万時間程度あると言われています。LEDランプ寿命の定義は電源部品の寿命ということになります。半導体の寿命は使用環境、或いは回路構成によって大きく違ってきます。一概に全てのLEDランプが4万時間の保証があるわけではありません。どのメーカーも4万時間以上を保証しているかのような記述が目立ちますが慎重な記載、いいかえれば言葉を吟味した記述が必要と考えます。)

 

3: LED照明と暮らしの関係

LED照明には、暮らしの中で役立つ性能があります。

電球や蛍光灯へ、小さな虫が集まってきてイヤな思いをされたことはありませんか?

従来の電球や蛍光灯は、仕組み上「紫外線」を発するようになっています。そのため虫は紫外線に反応し、電球や蛍光灯へ集まってきます。

しかし、LED照明に切り替えると「紫外線」の量がかなり少なくなるため、虫が集まってきにくくなります。

風が気持ちいい季節、リビングの窓を開けておきたいとき、LED照明ならイヤな思いをすることも減っていくでしょう。

また、マンションの共用部分で虫が集まって死骸がたまって困ることもありますね。マンション管理を任されている方からすると、こまめに掃除しないと住民の方からクレームが入ってくる可能性もあります。

こういった場所にも、LED照明を利用されると虫が集まって来にくくなりますので、お掃除の手間や美観の維持、住民の方からのクレームも減ってマンションの価値を上げることになるはずです。

また、紫外線が少ないということは、部屋の中や洋服などの「焼け」を防ぐこともできるでしょう。

特にお店をされている方なら、商品が明かりで焼けてしまうと大変困った状態になりますが、LED照明なら「焼け」が少ないためこれまでよりも長く置いておくこともできます。

 

4: LED照明と2020年問題とは

「水俣条約」をご存じでしょうか?

政府の省エネ推進、国際的な条約によって、徐々に大手メーカーの蛍光灯など、水銀を使った製品が生産終了になっていきます。

この節目である2020年は、従来の蛍光灯からLEDへ切り替わるタイミングとなるでしょう。

もし、ご家庭やお店の明かりを交換しようと考えておられるのなら、生産終了していく照明よりも、今後も生産され、省エネにも貢献できるLED照明を選んでいただきたいと思います。

 

5: まとめ

LED照明は、これまで私たちが慣れ親しんだ照明と比べると、まだまだ歴史も浅く、利用されているシーンも多くはありません。

しかし、2020年問題や省エネに対する意識の高まりを考えると、私たちもLED照明へ切り替えていく時期になっているのだと思います。

使い勝手や寿命なども含めて、あなたの暮らしが快適になるようにLED照明への交換を検討してみてください。

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