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蛍光灯の製造が中止!?店舗や工場で困る前に知っておきたいこと

 
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新聞やホームセンターで「水銀対策」や「買い替え時には水銀不使用製品への切り換えのご検討を!」という内容を目にされたことはありませんか?

これは環境省が行っているキャンペーンの一つでして、私たちのビジネスで影響を受ける可能性が高いことなのです。

しかし、実状はというとあまり浸透していない印象です。そこで今回は、知らないままだと困る水銀を含む「蛍光灯」の製造に関するお話をいたします。

 

1: 蛍光灯が製造中止と言われている理由

2020年12月31日に水銀使用製品の規制が本格導入されます。これは「水銀に関する水俣条約」に基づいた動きです。

具体的に、私たちのビジネスや暮らしにある身近な「水銀使用製品」はというと、

  • 水銀血圧計
  • 水銀体温計
  • ボタン電池
  • 蛍光灯

こういった製品を順次、切り替えていきましょうという動きです。

この中で、私たちイニシャルベイが気にしているのは「蛍光灯」。蛍光灯は他の製品と比較すると、水銀の使用量は微量ですが、そういった製品でも海や川へ不法に投棄されると、水銀が海の生物に影響を与え、最終的には人にも影響が及ぶため、各大手メーカーは順次「蛍光灯の製造終了」を明らかにしています。

 

2: 蛍光灯は使えなくなるの?

このような話を聞くと、「今の蛍光灯が使えなくなるの?」と感じられる方もいらっしゃることでしょう。

同じようなことが以前、大手メーカーが蛍光灯製造中止を報道したときにも混乱が起こりました。しかし、実際にはこの考え方は誤解でして、今すぐ全ての従来型蛍光灯が製造中止になるわけではありません。

また、環境省も水銀対策の告知で伝えていますが、この規制は家庭やオフィスで使っている従来型蛍光灯の使用中止を求めるものではありません。

もし、突然に従来の蛍光灯を使用中止したとすると、多くの家庭やオフィスで混乱が起こることでしょう。

例えば、現在使っている蛍光灯の設備に、LED蛍光灯を取り付けても明るくならないことがほとんどです。

間違った接続をすると、火災やトラブルの原因となりますので、電気工事の資格を持った人に、正しい設置工事をしてもらう必要も出てきます。

こういった理由がありますので、今すぐ蛍光灯をLEDへ交換する必要がありませんが、次のような理由でLEDへの切り替えを検討する必要は出てきています。

 

3: 蛍光灯の製造が減少することは本当です

従来の蛍光灯の製造は、今すぐ中止されることはありませんが、徐々に製造は減少していきます。

というのも、水銀対策によって各メーカーは自主規制を行い、生産規模の縮小に入っているからです。

例えば、大手パナソニックは2018年度中の蛍光灯器具生産完全撤退を宣言しました。東芝ライテックや日立アプライアンスは、パナソニックの宣言以前から新製品の発表をしていなかったり、製造量を減少させていたりしています。

さらに、あまり取り上げられることのない話ではありますが、従来の蛍光灯を取り付け、電気を伝える「安定器」は、2019年3月末以降、市場から姿を消しつつあります。

従来の蛍光灯に対応した新しい安定器が手に入らないとなると、仮にホームセンターや電気量販店で従来の蛍光灯が売られていたとしても、本体を取り替えることができないということですから、故障次第では従来の蛍光灯を持っていても使えないかもしれません。

このような理由もありますので、あなたにはLEDへの切り替えメリットとデメリットを知っておいていただきたいと思います。

 

(1)LEDへ切り替えるメリット

  • 明るくなる

これは「新品だから」ということでもあります。LEDの新品照明に交換するとお部屋や事務所の中が明るくなります。

  • 寿命が長い

一般的に、品質が良く、使用環境が良好な場合、LED照明(LED蛍光灯)は、従来のものよりも寿命が長いと言われています。

一日で使用する時間が長い場所であるほど、LEDへ切り替えた方が交換回数も減りますので長い目で見ると費用を抑えることにもなります。

  • 交換の手間が減る

オフィスやマンションの共用部分をお世話されている方ならおわかりのとおり、寿命が長いということは交換の手間が少なくなるということです。

高いところへ上がって交換する回数が減りますので、メンテナンスに必要な人件費も抑えられるかもしれません。

 

(2)LEDへ切り替えるデメリット

  • コストが高い

一番のデメリットは、従来の蛍光灯よりも費用が高いことです。

現在、品質の確かなLED蛍光灯は3,500円~6,000円くらいします。

従来の蛍光灯と比較すると、かなり高くなった印象です。

  • 取り替えには工事が必要なことも

LED蛍光灯の仕様によっては、蛍光灯を取り付ける安定器をLED用に工事する必要が出てきます。そのため、工事費用が必要になることもあります。

弊社が開発製造している「SIMPLE TUBE」なら工事不要のLED蛍光灯なので、工事費用は必要ありません。

 

4: 蛍光灯の交換時期なら今のうちに切り替えがおすすめ

従来の水銀が使用されている蛍光灯が、交換時期になっているのならLEDへの交換を検討しましょう。

というのも、このまま従来の蛍光灯を使い続けたとしても、そのうちに在庫が減少していきます。

これは市場の原理ですが、需要が多く供給の少ないものは、どんなものでも値上がりします。

例え従来の蛍光灯であっても、需要は今のままあり、市場での在庫が減ってしまったとき、寿命の短い蛍光灯の価格が上昇し、コスト面でのメリットを感じられなくなる可能性もあります。

おそらく事業者のオフィスや工場など、LEDへの切り替えが終わっていないところも多くあると思いますので、価格の高騰は避けられない現実になるかと思います。

このようなデメリットがわかっているのなら、今のうちにLEDへ切り替えておく方が無難です。

また、急にLEDへの切り替え需要が起こると、電気工事の資格を持った技術者を確保することが難しくなり、LED化への工事をしようとしても対応が遅くなる可能性もあります。

すべては市場における需要と供給の原理です。両方のバランスが保たれているとき(リスクが少ないとき)こそ、切り替えを検討しておくことをおすすめします。

 

5: まとめ

蛍光灯の製造中止は、一部では話題になっています。しかし、一般的にはあまり知られていないようです。

これから環境省や大手メーカーが広めていく必要のある対策であることは間違いありません。

対策の必要性が広がりすぎ、需要と供給のバランスが崩れる前に、対処できることはやっておきましょう。

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